天地明察
読み終わりました。
なんて人なんだ…というのが読み終わった最初の感想。
渋川春海(安井算哲)、徳川家に仕える碁打ちであり日本独自の暦を作った男のお話。自分のいる場所がしっくりこないまま、算術や天文学や神道など学び、その才能を見出されて『暦の作成』という大事業を成し遂げるのです。
やや駆け足な印象は受けないでもないのですが、春海の才能を見出し支えあう周りの人たちが大変に暖かく魅力的に描かれているので、思わず泣いてしまう場面も。
よこさんが演じる道策は、安井家と同じく囲碁打ちとして使える本因坊家の跡継ぎなのです。春海をライバルとし、囲碁の道から離れつつある春海にがむしゃらにぶつかっていく純粋さの塊のような人物です。
身分や立場というものがかなり制限があった時代だからこそ、その中で精一杯自分の信じるものに向かって進んでいくことに胸を打たれるのかなぁ。
このみっちりの人生をどう映画化するのかは、恐くもあり楽しみでもあります。